「TeX+Ghostscript」モードで jpg ・ png および pdf 形式の画像を挿入するには、dvipdfmx を使用します。プリアンブルに次の1行を追加しておいてください。
dvipdfmx を使用する際も、パッケージのオプション部分は [dvipdfm] としておくことに注意します。
そのうえで画像を入れたい箇所に、たとえば次のように書きます。この例では filename.jpg というのが画像ファイルです( png ・ pdf ファイルについても同様です)。
width により紙面上の画像の横幅を3cmと指定してありますが、指定しない場合は不要です。640と480は画像ファイルの横と縦のピクセル数です。文字列「bb=0 0 640 480」は .bbファイル( BoundingBoxファイル)から得られる情報です。filename.jpg に対する .bbファイルを取得するには、Terminal を起動し、画像ファイルのあるディレクトリに移動後、以下のコマンドを打ち込みます。
これで filename.bb が生成されます( ebb: Command not found.となる場合は/usr/local/bin/ebb filename.jpg としてみてください)。.bbファイルは短いテキストファイルです。たとえばこのような──
BoundingBox の情報をここからコピーして使用することができます。この場合、filename.bb は不要になります。あるいは .bbファイルを保持したまま、コードを縮めることもできます。こんなふうに──
紙面上の横幅を指定するオプションも不要なら、さらに簡潔にできるでしょう。
画像の寸法については、[scale=0.8] というような指定も可能です。
プログラム pdftex と pdflatex では、pdf ・ jpg ・ png ないしは mps 形式の画像ファイルを使用できます。デフォルトの LaTeX テンプレートを使っており、Gerben Wierda のディストリビューションから画像変換パッケージをインストールしているのであれば、eps あるいは tif 形式の画像ファイルも同じように使用できます ; タイプセット時にこれらは自動的に pdf または png 形式に変換されます。ひとつ変わっている点は、tiff ファイルは拡張子が「.tiff」ではなく「.tif」でなくてはならないことです。Mac OS X のネイティブなグラフィック・フォーマットは pdf ( portable document format )なので、この形式のファイルならどんなサイズでも印刷がうまくゆきます。おそらくこの先、Mac のグラフィックス・プログラムのほとんどが pdf を出力するようになりそうです。
過去に TeX を使ったことがある場合、イラストが eps 形式になっているかもしれません。この形式のファイルは、pdftex や pdflatex でタイプセットする前に、pdf 形式に変換されねばなりません。上で説明したように、デフォルトの LaTeX テンプレートを使っていれば、これは自動で行なわれます。TeXShop で開くことによってもまた、eps 形式のイラストを変換することができます。イラストがグラフィックウインドウに表示されるのと同時に、当該する pdf ファイルを TeXShop がディスクに書き込みます。Ghostscript にも変換用のコマンドライン・プログラムがあります ; 実際に TeXShop でもこのプログラムを呼び出します。myfile.eps を myfile.pdf に変換するには、Terminal で次のように打ち込みます──
pdflatex の作者とグラフィックス・パッケージ graphicx の作者は、pdflatex でタイプセットする LaTeX 文書の中に画像ファイルを含めるのを容易にしました──たとえその書類が後に、標準的な LaTeX でタイプセットされ、他の人たちに配布するための dvi ファイルに書き出されるとしても、です。こうした LaTeX 入力ファイルの冒頭には、次の1行を含めておきます──
たとえば「f1.pdf」という画像ファイルを含めたいときは、次のようなコマンドを用います──
このコマンドは TeX に対し、pdflatex でテキストをタイプセットするときには画像ファイル「f1.pdf」を入力させますが、LaTeX でタイプセットする際には画像ファイル「f1.eps」を入力させます。
もし以前のバージョンの TeXShop からアップグレードしており、タイプセット時に eps および tif ファイルの自動変換をお望みなら、次の点を確認してください──